宇都宮、増えるベトナム人 就職有利に?5年で5倍以上
宇都宮市に住むベトナム人の数が近年、急増している。昨年末時点で1461人となり、5年で5倍以上というハイペースだ。市はベトナム語版の今年度の生活ガイドを、前回の2倍用意するなどして対応している。今後、新しい在留資格「特定技能」による外国人労働者の受け入れが始まれば、さらに増える可能性がある。
市国際交流プラザによると、ベトナム人の住民は2013年12月末は281人で、国籍別では7位だった。ところが2年後の15年12月末には813人で、3位に浮上。17年2月には2位になり、同年末には1227人と増え続けてきた。
宇都宮市は2年に1度発行している、ごみの出し方や避難所などのガイドブック「暮らしの便利帳」について、在住外国人が多い7言語について翻訳版を出している。今年度版は計3800部を発行。英語以外はそれぞれ100部増だったが、需要の増加を見越してベトナム語のみ300部増の600部となった。
このほか18年3月には、病院や警察などで使える「指さし会話表」のベトナム語版を作った。今年度からは生活情報紙「おーい!」のベトナム語版も出している。
同プラザは市内のベトナム人の急増について、日本企業のベトナム進出がその一因とみる。ベトナム国内に日本企業が増えたことで、「日本語が話せる、あるいは留学経験があると、自国に戻ったときに就職でのメリットがある」という。